ランニングを始めた

Strava stats Jan,2023

2022年12月下旬からランニングを始めて、1月は186.3km走ることができた。ランニングが生活の一部としてそれなりに定着してきたので、なぜ走り始めたのか、今のところ気に入っている点を書き残しておく。

なぜ走り始めたか。

昨年の9月に2児の父となり、年齢も34歳になり、体力的な厳しさを感じ出していた。定期的なワークアウトの必要性は理解していたので、これまでにもジムに行って筋トレをしたり、プールに行って泳いだりしていたがどれも長く続かなかった。ジムの営業時間に自分のスケジュールが縛られるのが好きじゃなかったし、プールはとても混んでいて気持ちよく泳げる環境ではなかった。

昨年末、職業としての小説家という村上春樹のエッセイを読んで、彼が本格的なランナーとしてランニングを行い、その体力が小説を書く持続力を支えていると知る。小説家に限らず、どのような職業でも(例えば、エンジニアにしても)持続力というは、大きなプロジェクトを成し遂げるには非常に大事な要素のように思えるし、好きな時に走れる、ランニングのアクセシビリティの高さも魅了的に感じたので、昔使っていたニューバランスのランニングシューズをシューズクロークの奥から取り出したのである。

自他ともに認める、形から入るタイプなので、走り出すともっと快適に走る方法はないかと試行錯誤が始まる。例えば、セルラーモデルのApple Watchを買い、スマホを待ち運ばずにランニングできる環境を整えたり、寒くても走れるように手袋を用意してみたり。そうこうしていると、走ることが徐々に快適になり、頻度が増える。頻度が増えると、どうせならbucket listにもあった、フルマラソンを走るというのをやってみようかという気持ちになる。2023年3月26日に開催される第40回佐倉マラソンに勢いでエントリーし、人生初のフルマラソンを準備しているのが今である。

気に入っていること

ランニングに対して語れるほど、経験も知識も無いが、素人なりに今のところ、走るという行為のどの点を気に入っているか、自分なりの楽しみ方についても書いておく。これは、経験や年齢を重ねると変わっていくだろう。

成長を感じる

ランニング初心者なので、走ったら走った分だけ成長を感じることができるのはランニングを継続する上で大きな要素であることは間違いない。ダニエルズのランニング・フォーミュラでも書かれていたが、ランニングは始めるときの体力レベルが低いほど、ストレスの小さいプログラムで大きな効果が表れる。これは、自分にも当てはまっており、今のところ、先週よりも長い距離を走れるようになったという手応えを毎週感じることができている。このインクリメンタルな手応えが一つ大きなモチベーションになっている。

音楽

ランニングを始めて、嬉しい発見だったのは音楽を聴く楽しさを再度思い出すことができたことである。 一時期、本気で音楽の道で食べていくと思っていた時期もあったけれど、その熱も冷めて、今では咀嚼する程度でしか音楽を聞かなくなってしまった。Spotifyがレコメンドするプレイリストを聴くくらいで、自分から音楽を掘るという行為を長らくしていなかった気がする。他にも、音楽を聴きながらコードを書くとかができなくなってしまった結果、音楽を聴く時間が減ってしまっていた。

大体の音楽アルバムは1時間ぐらいだから、Easyランする時にちょうどいい。走る前にアルバムを準備して、今日はこの一枚を楽しむぞと決める。他にも、この一週間はBeatlesのアルバムだけを聴こうとかもやってみたりする。そうすると、新しい発見があって、音楽を聴く楽しさを思い出すことができる。例えば、マイベストビートルズアルバムは、これまでのトップSgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Bandを差し置き、White Albumがトップに輝いた。
ロングランの時は、プレイリストを準備する作業も面白い。今まで聴いてこなかったジャンル・アーティストを探したりすると、中学生の時にCDレンタルを繰り返していた時の感覚を思い出す。そんな副次的な楽しみもランニングを継続できている一つの理由だと思う。

銭湯

ランニングを始めてから、週に一度ほど、着替えを入れたバックパックを担いで、疲れ切るまで走って、近くの銭湯に入るという遊びも始めたが、これがとてもいい。元々、銭湯が好きで、ほぼ毎週末、子供と都内の銭湯に行っているが、ランニングと銭湯の相性は完璧である。ランニング後の疲れ切った体を広い湯船に沈め、冷たい水風呂で副交感神経を刺激すると回復も早いし、何よりリフレッシュできる。銭湯によっては、生ビールだったりクラフトビールが置いてあったりして、ランニング後の風呂上がりの一杯は否定しようのない美味しさである。この遊び、都内には数えきれない数の銭湯とランニングルートがあるので、何年でも楽しめると思っている。

まとめ

今のところランニングはとても面白いスポーツだと思っている。僕の場合は、音楽や銭湯といった副次的な楽しみを見出して、市民ランナーを満喫している。3月に控えている人生初のフルマラソンに向けて、怪我なく準備したいし、継続して走ることを楽しんでいきたい。