読書メモ 2030 半導体の地政学 戦略物資を支配するのは誰か (日本経済新聞出版)

読みやすく面白かったので半日で読了。半導体産業の説明から始まり、地政学の観点からいかに半導体の重要性が増しているか、最後には日本の今後の展望について網羅している。1 この本を読むことで、見聞きするニュースの解像度が少し上がる気がする。例えばつい最近もIPEFに関連するこのようなニュースがあり、

半導体など重要物資のサプライチェーン

と述べているが、いかに半導体サプライチェーンが近年の国際情勢で鍵となる存在かより深く理解できるようになった気がする。 また、半導体製造を支えるASMLなどの企業にも触れられており、これまでほとんど知らなかった業界の全体像を掴むことができたのは良かった。

世界で1年間に出荷される半導体チップの数は、1980年には約320億個だったが、2020年には1兆360万個に膨れ上がった。2030年までには2兆~3兆個に達するとの予測もある。

本書でも述べられているとおり、今後も半導体の重要性は増していくだろう。いちソフトウェアエンジニアとして、これまで以上に半導体産業のニュースについて感度を上げた方が良さそうだと感じた。