騎士団長殺しを読みました
村上春樹氏のおよそ全1000ページに及ぶ長編作品を図書館で借りたので、読み終えた。
村上春樹氏らしいストーリー構成であり、相変わらず、状況を表現する文章力は素晴らしいですね。
この本で特に気になったのは、物語の前半に免色氏が話している入定についてです。
このサイトによると
もともと「入定」の意味は禅定に入り、宗教的な瞑想に入ることで、死とは関係ない。しかし、世にいう「入定」とは簡単にいえば岩窟などの隔絶された密室に入り、長く深い瞑想に入ったように入寂すること、つまり死ぬということである。
入定の修行方法は下記の通りで、個人的には絶対にできないなと思います。
- まず、木食修行を行う。
- 死後、腐敗しないよう肉体を整える。
- 米や麦などの穀類の食を断ち、水や木の実などで命を繋ぐ。
- 次に、土中入定を行う。
- 土中に石室を設け、そこに入る。
- 竹筒で空気穴を設け、完全に埋める。
- 僧は、石室の中で断食をしながら鐘を鳴らし読経するが、やがて音が聞こえなくなり、長い歳月の後(約56億7000万年後)に弥勒菩薩と共に姿を現すとされる。
本編でも紹介されていた春雨物語にも入定をテーマにした話は出てくるようで、 こちらのサイトでざっくりと内容は読めました。
http://home.att.ne.jp/red/sronin/_koten/0024nyujo.htm
「ひどい話だな。仏を祈って極楽に行くのは難しいぞ。となると、この世では家業に精出すのがいちばんだよ」 著者の上田秋成の宗教に対する皮肉が含まれているように感じます。
また、平安時代初期の僧であり、中国から真言宗を日本にもたらした空海が最初に入定を行なったと考えられており、
今でも高野山の公式の見解としては、現在も空海は入定しているとしているそう。
現在では、自殺間余罪などに触れるので、事実上実行することは不可能になっている。
実際には、日本の高湿度の環境だとミイラ化するのは難しく、腐敗することが多かったそうです。
即身仏は、現在でおよそ17体ほどが現存するようで、今でも大切に扱われている。
こちらが、日本全国の即身仏マップ
https://www.google.com/maps/d/viewer?mid=1JLYtVZxoB1iK01cpwNPp0S-W0t0&ll=37.052205966013766%2C138.1067711999999&z=7
一度、実際に見たいなと思います。